動画撮影が上達する構図の考え方
上手な写真を撮るために意識した方が良いといわれている『構図』ですが動画においても同じ事が言えます。
つまり動画を作る上で『構図』を意識すれば上手な動画が作れるという事です。
ここでは被写体に合わせた構図で動画を撮って、いつもの動画をグッとお洒落でカッコよくする為の構図をご紹介します。
構図を『意識する』と何が違うの?
そもそも構図とは何なのか?それを理解していないとあまり意味がありません。
構図とは
さまざまな形態には幾何学的な原理がありますが代表的なのが「遠近法」です。
写生の基本は遠近法です。遠近法がきちんと表現されているかどうかで「上手な絵」か「下手な絵」に分かれます。
写真においてもこのような原理がいくつかあります。
人や物が画面上にどうような割合でどのように配置されているのか?
画面の構成によって、見る人の印象は大きく変わります。
「良い写真だな」と感じる写真は必ず「良い構図」をつくっています。
そして、良い構図にはある特定のパターンが存在しています。
つまりこのパターンを意識して撮るか何も考えずにただ撮るかでは大きく印象が変わってきます。
代表的な構図10選
1.日の丸構図
メインにしたい被写体を写真のど真ん中に持ってくる構図での事で撮りたい被写体をシンプルに伝える事ができる構図です。
被写体を大きくしたり背景をぼかす事で被写体をより強調する事ができます。
子供の顔のアップもシンプルで可愛く撮れます。
2.放射線構図
写真の中のある1点から放射線のような広がりを持たせて『広がり』や『奥行き感』を演出できる構図です。
長い道路や線路、新幹線、広い建物など手前から奥に距離感を出したい時に使うと効果的な構図です。
3.対角線構図
被写体を対角線に置くことで放射線構図と同様に『奥行感』や『躍動感』を出しながら全体的な写真のバランスを整える構図です。
4.シンメトリー構図
上下&左右が対象になり造形美を印象付ける構図です。
シンメトリー構図は神社や左右対称のコの字型の建物や水面に映った風景を切り出す事が多いです。
5.アルファベット構図
アルファベットの『S』や『C』といた文字の形を写真の中に作り出す事で『動き』『遠近感』『なめらかさ』を引き出す事ができます。
曲がりくねった道やテーブルの上に置かれた丸いお皿なんど、曲線を活かした構図です。
6.サンドイッチ構図
被写体を何かでサンドイッチする事で挟まれた被写体を目立たせる事ができる構図です。
被写体を挟むものをぼかす事でどこからか覗いているような雰囲気を作る事ができて、自然と被写体に目線を誘導する効果がある構図です。
7.トンネル構図
サンドイッチ構図と似ていますが被写体の周りを囲む事で被写体を強調させる事できます。
周りのものをぼかしたり暗くする事で被写体を強調しながらお洒落な雰囲気の写真になる構図です。
8.三角形構図
地を大きく、天を小さくする事で『奥行感』を与えどっしりとした『安定感』や『安心感』を与える事ができる構図です。
高層ビル、お寺などの建築物は三角形構図を撮りやすくオススメです。
9.三分割法
写真の縦・横を三分割して線の交点に被写体を置く撮り方です。
写真を真ん中からずらしてバランスの良い位置に置くことで空間に広がりが生まれ雰囲気が伝えやすい写真になります。
一番メジャーでプロが良く使う構図です。
10.二分割法
三分割と同様ですが、写真を二分割したように上下左右で形式や被写体を変える事で境目が写真の中心にまっすぐ入る事により『安定感』のある写真になります。
動画における構図の考え方
上記で説明した写真での基本の構図を意識しながら動画では更に動きのある被写体を立体的に捉えて繋いでいく事とオシャレな動画になります。
私の作例でご紹介します。
https://www.youtube.com/watch?v=SXuG4vy7fm0
1.構図をキープする
01:23 のあたりの奥から電車がホームに入ってくるシーンですが、放射線構図を意識しながら被写体を捉えつつもカメラを後ろに下げながら更に奥行感を演出しました。
2.前構図→後構図
01:15~01:17 のあたりは三分割構図→三分割構図で画面の左側に空間を作りバランスの良い構図で繋げました。
2つの映像を続けて被写体を右に寄せる事で『左側に何かあるのかな?』と意識させるような映像になっているかと思います。
もちろんここは三分割構図だけではなく他の構図で繋ぐのも問題ありません。
動画は常に被写体が動く事が多いので、構図を意識する・守る事だけが全てではありませんが、基本構図を意識して撮るだけで動画のクオリティは一段とアップするのでぜひ意識しながら動画撮影を楽しんでみてください。