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親指AF(オートフォーカス)とは?詳しく解説

一眼レフやミラーレスカメラで撮影する時に必要なことに「ピント合わせ」があります。

今回はそのピント合わせの方法の一つとして、「親指AF」という機能について紹介していきます。

様々なシーンで使えるピント合わせの技術なので是非覚えてくださいね。

親指AFとは

カメラを買ったばかりで撮影する場合、シャッターボタンを半押ししてピントを合わせます。親指AFとは、そのシャッター半押しの動作をシャッターボタンではなく、他のボタンに設定してそのボタンを親指で押してピントを合わせることから親指AFと呼ばれます。

カメラの機種によってボタンの位置はさまざまですが大体は親指で押しやすい位置に配置されています。

例 Nikon D750の場合は赤丸のボタンに親指AFの機能を振り分けます

親指AFの設定方法

親指AFの設定方法はメーカーによって違います。

親指AF用のボタンがある機種もありますし、エントリーモデルでは設定によってボタンに機能を振り分ける場合もあります。

 

親指AFのメリット

わざわざ設定をしなくてはいけないのかと感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。もちろん設定の一手間をかけるだけのメリットがありますので紹介していきますね。

-動く物を撮影する時

スポーツや野鳥、動き回るお子さんなど動き回る物を撮影する場合、コンティニュアスAFと呼ばれるモード(キャノンでは AIサーボAF、ニコンではAFーCと呼ばれます)で撮影します。

このモードは、動いている被写体に対して常にピントを合わせつづけて撮影するモードです。このピントを合わせ続けるのに通常ですとシャッター半押しをしていないといけないのですが、途中で誤ってシャッターを切ってしまうことや、逆に半押しが解除されピントがあわなくなりシャッターチャンスを逃してしまう場合があります。親指AFに設定しておけばピントは別のボタンで合わせていますので誤ってシャッターを切ってしまうことがありませんし、ピントをあわせつづけるのも楽になりシャッターチャンスに集中できるメリットがあります。

 

-風景撮影・ポートレート撮影

風景撮影の場合、ピントを一度合わせた後構図を変えて色々撮影などします。半押しでピントを決める場合、毎回シャッターを切るたびにピントを設定しなおさなくてはなりません。ですが親指AFでピントを合わせると、再びAF用のボタンを押さない限りピント位置は変わらないので、シャッターを押すだけで様々な構図を撮ることができます。

これは風景に限らずポートレート撮影でも同様で、一度ピントを決めたら様々な構図を毎回ピント合わせの手間をかけずに連続で撮影できます。

 

-モードの切り替えが不要

動く物の撮影の項目で書きましたコンティニュアスAFですが、主に静止している被写体を撮影するモードとしてシングルAF(キャノンではワンショットAF、ニコンではAFーS)と呼ばれるモードがあります。このモードでは通常シャッターを半押しすると一回だけピントが合い撮影できるモードです。静止するものならこのシングルモード、動く物ならコンティニュアスモードと切り替える必要があるのですが、親指AF機能を使えばピントを決めた後ボタンを離せばピントが固定されるというシングルモードと同じ状態に出来るのでモードを常にコンティニュアスモードの状態でもシングルモードと同じ機能が使えるので機能の切り替えが不要となります。

 

親指AFのデメリット

便利な機能として紹介してきました親指AFですが、デメリットもあります。

ボタン自体は親指で押しやすい位置にありますが、慣れていないと普段のカメラの握り方と違いますのでカメラをホールドしにくいと感じる方もいらっしゃいます。この辺りは個人差や慣れも関係してきます。

また親指をピント操作に使うため、測距点位置などの操作などをする場合、いちいち手を離して操作した後再度ピントを合わせる作業になるという手間も出てきます。

感覚的に慣れていないと、操作を誤ってしまいピントが逆に合いづらいという人もいますので、慣れるまで時間がかかるというのもデメリットかもしれません。

 

便利な親指AFでシャッターシーンを逃さない

親指AFの機能を紹介してまいりました。人によって半押しの方が押しやすいという方もいらっしゃると思うので親指AFが万能というわけではありません。

ですが、メリットで紹介した通り様々な場面でこの機能は役に立ちますので是非覚えておいて

損はない機能です。親指AFをしっかり使いこなしてベストなシャッターシーンを逃さず楽しい撮影ライフを送ってくださいね。

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